更年期の症状は人それぞれ
更年期に起こるさまざまな症状は軽いものだけに見落としそうです。更年期の症状には、個人差があり、その症状の重さも様々です。人によっては、更年期になっても普段とまったく変わらないという人もいます。日々の生活にも支障をきたすほどの症状があらわれている人もいます。日常生活に支障をきたすような症状があらわれる場合には更年期障害と呼ばれます。これほどの差があるばかりか、出てくる症状も様々です。更年期障害だという人たちに集まってもらって症状を聞くと、まさに十人十色なのです。
とはいえ、いくつかの分類は、できるようです。
ホットフラッシュ・むくみ・冷え・動悸・めまい
まず、体全体がなんとなく調子が悪いといった症状です。例えば、顔がほてったり、手足のむくみや冷え、のぼせといった症状ですね。また、少し病気ではと心配してしまう動悸、めまいなどもあります。のぼせの症状とともに、脈が早まったり大量の汗がでるといった人もいるようです。顔のほてりや汗をかくなどホットフラッシュとも呼ばれています。
肩こり・腰痛・手足のしびれ
次に、体を動かした時に起きる運動器官系の症状もあります。肩こり、腰痛がよく聞かれる症状ですが、人によっては、手足のしびれがくるひともいます。この場合は、生活に支障がきたすので早目の対策が必要です。
イライラ・うつ
また、「最近イライラしてない?」と周りの人が気にするほどに精神的なダメージがある人もいます。普段はそんなことはなかったのに、日常的にイライラしたり、よく眠れなかったりといった症状です。更年期が原因でうつ病になることもあります。女性ホルモンのエストロゲンが減少することで身体だけでなく精神面でも影響がでてきます。
吐き気・食欲不振
最後に、吐き気、嘔吐、食欲不振といった消化器系の症状も割と多いとされていますが、更年期初期の場合は、更年期障害と結びつけていない場合が多いようです。
上記に挙げた以外にも更年期から高血圧になる方も多く、また、頭痛などの症状でお悩みの方も多いようです。
更年期は閉経前後のホルモンの変化によっておこる現象なので、当然ですが月経異常や不正出血などの症状も更年期の初期の段階で起こりやすくなります。
このように更年期にはホルモンの変化による体の変化がいろいろ出てくるので、何が更年期が原因で起きている症状で、何がそうでないのか見極めるのは大変むずかしいかもしれません。それだけに、日ごろから自分の健康管理をしっかり行い、どのような症状がどういうときに起きるのかを把握しておくことが大切です。
更年期の症状に対する治療法は、出てくる症状によって異なってきます。病院で診察する際にも、自分の症状について詳細に伝える方が、正しい治療法につながっていきます。