更年期障害はホルモンバランスの崩れが起こす症状
更年期障害とは、更年期を迎えたことによりホルモンのバランスが崩れてしまい、身体的な影響や精神的な不調をおこすことを言います。更年期の症状も症状の軽重も人によって様々ですが、更年期に起きる症状により日常生活に支障がでるようだと更年期障害と言えます。
更年期とホルモン
一般的に更年期とは、女性の場合であれば、閉経を迎える前後の期間のことを指しています。そして、この更年期に入ると、ホルモンバランス、特に女性ホルモンのバランスが乱れてきます。このバランスの乱れは、自律神経失調症のひとつとして分類されているほどに、症状がはっきりしているものです。
では、なぜ更年期を迎えるとホルモンバランスが乱れるのでしょうか。それは、卵巣機能の衰えが原因なのです。更年期を迎えると、卵巣の機能が衰えてきます。卵巣の機能が衰えると、卵巣から分泌されている女性ホルモンの量が減少します。女性ホルモンの量が減ると、脳は、卵胞刺激ホルモンを分泌し、卵巣から女性ホルモンの分泌を促します。
ですが、実際には、卵巣の機能は衰えているので、必要な量の女性ホルモンを分泌できません。こうして、女性ホルモンと卵胞刺激ホルモンのバランスが乱れてしまうのです。
このように一般的な更年期障害は、女性の閉経による体内のホルモンバランスの変化で生じる症状です。閉経後、ホルモンのバランスが安定すれば更年期の症状に悩まされることもほとんどなくなるようです。
男性と若年の更年期障害とホルモン
それでは閉経が原因でない男性や若年層の更年期障害はどうして起こるのでしょう?更年期障害は、女性の閉経だけがホルモンバランスの乱る原因ではないのです。
例えば、生活のリズムの大きな変化による精神的ストレスや家庭や職場でのストレスなどでも、更年期障害の症状が現れますし、若いころに行なった無理なダイエットや不規則な生活によってもホルモンバランスは乱れてきます。
私たちの体は健康維持、もっと大きな範囲でいうと生命維持のため、ホルモンだけでなく血液、神経、免疫の4つの機能が密接に関係しあっています。その中のいずれかの機能が低下したり、問題があるとほかの機能へも影響します。不規則な生活やストレス、無理なダイエットなどで自律神経が乱れたり、血行が悪くなることでホルモンへ影響を与えてホルモンのバランスが悪くなるということもあります。
更年期にはもちろん、若い人や男性でも更年期障害の症状を出さない、あるいは、軽くするためには、生活の見直しが必要そうですね。